2016年7月12日火曜日

自分なら、どう暮らしを立てる? 地域づくり・地域おこしのファシリテーション第一歩

先週、ムラのミライ初の沖縄でのフィールド研修を開催。研修生6人、講師2人、スタッフ2人の総勢10人で沖縄・久高島を訪れました。


今回は、久高島でのフィールドワーク翌日、クラスルーム・セッションでのやり取りをご紹介します。

会場は、JICA沖縄国際センターの研修室。何とテラスから海が見える(!)ステキなお部屋。
朝9時過ぎからスタートしました。

まず、講師の和田から参加者みんなに質問が投げかけられます。

最初の質問
「フィールドワークで一番心がけないといけないのはナニ?」(長期滞在でなく短期訪問の場合)

参加者が答えたのは・・・
「外部の人間であることの自覚」
「相手との関係性をつくる」
「暮らしを尊重する」
「挨拶/自己紹介」
「目的(何を知りたいのか)をはっきりさせる」

講師からのコメントは・・・
「それらも、もちろん大切だし正解。
自分自身が心がまえとしているのは、自分がその場所にいたら、どう暮らすだろう、ということ。
その土地にはまだ誰も住んでいない、という仮定で”自分ならそこで暮らすためにどうするか””どういう風景を見てどう暮らし始めるか”という事を考える。」

そして、質問その2
「そういう風に考えるとすると、出会った方にどういう聞き方をするだろう?」

それは、”ここに何がありますか”ということ。
つまり、何をもって暮らしを立てているか(いたか)、ということ。
久高島で人が住み始めた時から今まで、どういう暮らしが営まれてきたのか。

これは、メタファシリテーションの基本視点「自分が相手の立場だったら」の応用編ともいえます。

実際に、昨日のフィールドワーク中、講師がこだわって質問していたことは何かというと・・・
・土
・水(どこから手に入れるか)
の2つでした。

たとえば、講師の和田が、島を案内してくださった内間さんに投げかけた質問のひとつ
「地下貯水槽があったことはありますか?」
なかった、との回答でした。
目にした雨水貯水槽は割と新しく(昭和になってから)設置され、使っていたものだが、今は使っていない、と。
今は本島から海底トンネルで水を運び、給水塔でくみ上げて給水している、と。

ここまで聞いていくと、心の中の「自分だったら」目線から、疑問が出てきます。
「じゃあ、ここに暮らし始めた人は、水をどうやっていたんだろう?特に食料生産=農業にかかる水をどうしていたんだろう?そもそも、どうしてこの島を選んで住みついたんだろう?」

はい、時間軸へのとっかかりがが出てきたところで、今回はこのへんで。
次回、オバァへのインタビューを通して、時間軸・空間軸の話をお届けしたいと思います。

宮下和佳 ムラのミライ専務理事/関西事務所)




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