「1on1面談で、部下と何を話したら良いか分からない」
まずは、普段の会話から部下(同僚)が答えやすい質問を心がけることが大事です。
「でも、歳が離れた部下に何の話をすれば良いかわからないです」
大丈夫です。
メタファシリテーションは聞く技術なので、質問するだけ。
今回は「アイスブレイク」としてのメタファシリテーションの実例を紹介します。
私は、大学で非常勤講師としてメタファシリテーションを教えています。
かく言う私も、歳が倍近く離れた学生に何を話したら良いのだろうと思うことはあります。
このような場面で心がけていることは、
「相手が答えやすい事実質問をすること」です。
ある日、私の講義を受講しているミカさん(仮名)が2週連続で同じブランドで、別のバッグを持っていたので質問をしてみました。
松浦:そのブランドのバッグ、いくつ持っているの?
ミカさん:3個持っています。そういえば先週も同じブランドのバッグでしたね!
松浦:そうだったよね!今持っているバッグは、どこで買ったの?
ミカさん:地元の古着屋で見つけて一目惚れして買っちゃいました! 5,000円でかなり安く買えたんです。
その後、3つ目のカバンは旅行先の福岡で買ったことも教えてくれました。
翌週の講義にミカさんは福岡で買ったカバンをわざわざ持ってきてくれ、旅行の話をしてくれました。
今では、授業で積極的に発言をしてくれ、授業後も就職の悩みを話してくれるなど、バッグを起点にした事実質問がアイスブレイクとなったことは言うまでもありません。
逆に、答えにくい質問とはどういった質問なのでしょうか。
「そのブランド好きなの?」
「3つのうち、どのバッグをよく使うの?」
「そのブランド、流行っているの?」
答えにくい質問とは、回答方法が何通りもあり、どのように答えれば良いのか相手に考えさせてしまい、気を使わせてしまう質問でもあります。
最後に、今回紹介した事例のポイントをまとめると、
- 数個の事実質問を重ねるだけで話が広がること
- 事実質問が相手にとって答えやすく、忖度せずに返答できる質問である
です。
まずは普段の会話から事実質問を意識し実践してみることをオススメします。
(松浦史典 ムラのミライ認定トレーナー)