2020年4月6日月曜日

親子のコミュニケーションをよくするためのコツ=鉄板の鉄則 入門編~試しにやってみましょう~前編


1.鉄則その1~なぜを封印する~ 


親子の毎日のイライラ感染拡大防止策あります
 

新型コロナウイルス予防のために、お子さんは休校、親はテレワークあるいは一時休業ということで両方が家にいる時間が大幅に増えているご家庭は多いに違いありません。

普段でも十分にコミュニケーションできているとは言い難いのに、四六時中顔を突き合わせていると、互いに気持ちがささくれ立って、つい声を荒げたり、余計なことを言って言い合いになったり、口を開けばお小言ばかりなど、コミュニケーションが荒れてくるのは自然と言えば自然です。

とはいえ、そういうことが続くと互いにストレスが高まり、結果としてお子さんのやる気を奪ったり、イライラを増したり、元気を削いだりということが起こってきます。

これではいけないと、折に触れては反省するものの、また同じことを繰り返してしまい、ますますストレスが溜まってきている方もいることでしょう。

親子のストレスコミュニケーションの悪循環を断つ

では、そういう悪循環を断つためにいったいどうしたらいいのでしょうか。

これからシリーズでご紹介するのは、そんな悪循環を断つ手法です。

この手法は、コミュニケーションの改善が必要な様々な場面で、私たちムラのミライやその仲間たちによって幾度となく使われてきて、すでに効果が実証されているものです。

ですから、理論や理屈はともかく、まずは試しにやってみてください。

鉄則その1:子どもへの「なぜ?」を封印 


親は質問してるつもりでも、子どもにとっては〇〇されてる

今日のこと、昨日のこと、ちょっと思いだしてみてください。
こんな「なぜ?」を子どもに使いませんでしたか?

①「今朝、なぜ勉強しなかったの?毎日やることになっていたでしょう?」

②「どうして使ったらすぐに片付けないんだ?また任天堂スイッチ、出しっぱなしじゃないかっ!」

親にしてみれば、子どもに聞いているつもり(質問しているつもり)かもしれませんが、
言われた子どもにしてみれば…。

①は、親に問い詰められています(詰問されてます)。
②は、親に小言を言われている以外の何ものでもありません。


「なぜ、まだ○○してないの?」不毛なパターンの繰り返しを防ぐたった一つのこと

また思い出してみてください。
①に対して帰ってくる子どもの答えはどうだったでしょうか?

例えばこんな12歳の男の子K君とお母さんとのやりとり。

K
君「だって、今朝は朝ごはんが遅かったんだもん。それに眠かったし」。
母「それはあなたが遅くまで起きたからでしょう。YouTubeばかり見てないで早く寝なさいって何度も言ったのに聞かないから、こんなことになるんじゃないっ!」

K
君「お姉ちゃんだって見てたのに、どうして僕ばっかり怒るの」
母親「私は、怒ってるんじゃないの、ただお母さんは、心配なだけなの。ただでさえこの頃成績が落ちてのに、この休みの間にもっと遅れたらどうするの。他の子はがんばってるのに」
K君「…」

こう言われたらK君は黙り込むしかありません。

この時のK君の気持ちを察してみてください。
「今朝なんで〇〇しなかったの?」の○○を、「勉強」、「片づけ」などなどに置き換えて不毛なやり取りを毎日毎日、何度も何度も繰り返す…。

この負のサイクルを防ぐ方法は、とってもシンプルにただひとつのことをするだけ。
「なぜ質問」をやめることです。


「なぜ?」が引き金になる言い訳

次に②の続きです。
今度は14歳のAちゃんとお母さんのやりとりをみてみましょう。

A
ちゃん「Mちゃんにメールしてから片付けようと思ってたら、YちゃんからLINEが入ってきて、そのうちお昼になっちゃたんだもん」
母「あなたはすぐ言い訳ばっかりで、お母さんイヤになっちゃう。言い訳はいいからさっさと片づけなさいっ!」

実は「イヤになっちゃう」のはお母さんでなくて、Aちゃんの方です。

子どもが「自分でもよくなかったかなあ」と思っている行為に対して、「なぜ?」と聞かれたら、私たちは誰でも、とっさに言い訳してしまうように出来ているのです。
それなのに、「言い訳ばっかりでダメだ」と言われる。

実は、このやりとり、Aちゃんはお父さんに「言い訳を言わされた」のです。


イマスグ封印「なぜ/どうして〇〇しなかったの?(過去形)?」
 

このへんにしておきましょう。

とにかく最初に肝に銘じることです。
子どもに「なぜ」と聞かないと。

とりわけ、すでに起こってしまったことに対して「なぜ〇〇しなかったの?」と。
あるいは、「どうして〇〇しないの」と。


2. 鉄則その2~もとめられない助言、提案を控える~


「〇〇したら?」という押しつけ
 

またちょっと思い出してみてください。
一番最近、子どもに次のような「〇〇したら?」と言ったのはいつだったでしょうか?

「もっと早く起きて、ケンタ(犬の名前)を散歩に連れったらどう。そしたら一日のリズムができるから」

「勉強わからないんだったら、インターネットのオンライン塾に入会する?〇〇さんもやってるらしいよ」

こう親から言われた子どもは、内心では「そんなのわかってるよ」とか「余計なお世話よ。そんなことじゃないのよ、私の問題は」と思いながら、不承不承、うなずくしかありません。

それで実際に生活にリズムが出たり、勉強がわかるようになったりすればいいのですが、さてどうでしょうか。はなはだ疑わしいのではないでしょうか。


子どものとき、自分の親から言われた「なぜ?」&「〇〇したら?」
 

思い起こしてみてください。

あなたが子どものとき、頼みもしない助言や提案を親からされて、素直に受け入れたことがどれだけあったでしょうか?
反発するのはまだいいほうで、従うふりをするだけで、結局、時間とエネルギーの無駄に終わったばかりか、親に対する「ウザい感情」が増したのではないでしょうか。

それは「なぜ質問」も同じです。
あなたが子どもの頃、親に言われて全然心地よくなったはずの問いかけを、今度は自分が子どもに対してしているのではないでしょうか。

最初の一歩は、この2つを肝に銘じて子どもに臨むことだけです。
話しとしては単純ですが、実際にやってみると、恐ろしく難しいはずです。

ではどうしたらいいのでしょうか。
次はとにかくやってみる際の、そのやり方です。 


中田豊一 ムラのミライ 代表理事)



 
・・・次の記事に続く

2020年3月10日火曜日

地域で助け合う、子育ての輪_第8話_【記録】ファミリ―スタートをスタート

【記録】ファミリ―スタートをスタート~半径1.5キロで徒歩や自転車で会いに来てくれる人がいる安心~(プロジェクトの記録 第8話)

In 608プロジェクト通信 西宮「地域で助け合う、子育ての輪」 by master2020年3月10日

「西宮で広げる、地域で助け合う 子育ての輪プロジェクト」の記録

第8話(2020年3月10日号)ファミリ―スタートをスタート~半径1.5キロで徒歩や自転車で会いに来てくれる人がいる安心~

執筆=原康子 ムラのミライ研修事業チーフ

春休み前の、突然の一斉休校で、日々の暮らしが一変してしまった方も多いかと思います。
この原稿を書いている今(2020年3月8日)も新型コロナウィルス感染症の治療薬は開発されておらず、西宮プロジェクトでも、妊婦さんが参加される講座や小さなお子さんの託児を必要とする2月と3月に予定していたいくつかの講座を延期としました。
一日も感染コントロールがされることを願うばかりです。
さて年度末の3月ということで、2019年度の西宮プロジェクトのご報告です。今回は2019年度の活動(文末一覧をご覧ください)の中から、今年度スタートした「ファミリ―スタート」についてご報告します。

目次

ファミリ―スタートってどんな活動?
プロジェクトのタイトルに関する疑問
「地域ってどこ?」
「助け合うってナニ?」
助け合わなくていいです
徒歩で行ける場所、自転車で会いに来てくれる人

ファミリ―スタートってどんな活動?

2018年からスタートした西宮プロジェクト。

1年目の産前産後の支援を必要する方と、彼・彼女たちへの支援を希望する方への講座、西宮市の産前・産後の実態調査などを経て、2019年度は、本格的に半径1.5キロメートルという徒歩や自転車で無理なく移動できる距離で、子育てを助け合っていけるような活動を開始しました。

プロジェクト2年目に、新たに始まった活動のひとつが「ファミリ―スタート」。

訪問ボランティアによる子育て中の方のご自宅に家庭訪問をする活動です。

訪問ボランティアは、1年目から続いている「地域子育てサポーター養成講座」で、助産師や臨床心理士から産前産後の女性の心と身体の変化のこと、子どもの発達のことを学んだり、ムラのミライの対話型ファシリテーションを学んだ方たちが中心です。

彼女たち(今のところ受講生全員が女性なのです)訪問ボランティアが、妊娠中や産後の子育て中で、なかなか外出できない方のお家を訪問するのがファミリ―スタートです。

1回、1時間から2時間くらい、一緒に過ごし、おしゃべりをします。

おしゃべりのなかで、近所でどんな子育てサポートがあるかお伝えすることもあります。


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プロジェクトのタイトルに関する疑問

ファミリ―スタートのご報告に入る前に、プロジェクト通信連載8回目になって、今さらなのですが、この西宮プロジェクトのタイトルをよくご覧ください。

「西宮で広げる、地域で助け合う 子育ての輪プロジェクト」とありますね。

2018年の事業開始前に付けたタイトルなのですが、「西宮」はともかく、こんな疑問が湧いてきました。

「地域ってどこ?」
「助け合うってナニ?」

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「地域ってどこ?」

まず「地域ってどこ?」から始めましょう。

もちろん西宮市内での活動です。

それでもまだ漠然としています。

では西宮市の城ヶ堀町内とか甲子園の周りなど、そういう「場所」を指しているかというと、そういう「地域」を指しているのでもありません。

前述の2018年の調査の結果、「自宅から半径1.5キロ」という産前、産後に無理なく歩いていける距離で、ちょっと話をしたり、ちょっと相談できたりする人がいるかが、「助け合う子育て」の鍵ということが浮かび上がってきました。

子育て中の人たちが、自宅から半径1.5キロ圏内の「地域」で、「助け合う子育て」を実現させていこう、そのために必要な知識や技術を「助ける側」も「助けてもらう側」にも両方に伝えてゆこう、ということになりました。

2019年度の講座の内容は、前年度よりかなり焦点が絞られ、その教材も完成しつつあります(2020年度に教材を完成させる予定です)。

「地域」が絞られたところで、次に「助け合う」についての疑問です。

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「助け合うってナニ?」

ここまでの文章中も、何度も何度も「助け合う子育て」とでてきますが、実は「助け合う」のはなかなかハードルが高いのです。

ここで、読者の皆さんに4つほど質問です。

1)ご自宅から半径1.5キロの圏内(徒歩20分以内)で、苗字も名前も知っている方は、何人いますか?

2)一戸建にお住まいの方は同じ町内(同じ班か同じ組)で、集合住宅なら同じビルや敷地内で、小学校入学前のお子さんが何人いるかご存じですか?

3)その中で何人のお子さんの名前が言えますか?

4)上記2)で挙がったお子さんのいる方と、この1週間で15分以上、話をしたことはありますか?


1)から4)の答えが、「0人」「知らない」「話してない」という方がほとんどの現状で、自宅から半径1.5キロ圏内で誰かを助けたり、誰かに助けられたりすることを実現しようとすると、助けたい方も助けてほしい方も、「どこにいるの?」と途方に暮れてしまうのです。

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助け合わなくていいです

そこで、ひとまず「助け合う」を脇に置きました。

助け合わなくていいです。

まずは、母親1人だけで子育てしなくていいのに、助けが必要なのに、「“助けて”と言ってはいけないと思っている人」と「子育ての手助けをしたいと思っている人」をつなげよう、とファミリースタートは始まりました。

始めたのは、1年目の講座や調査に参加した女性たち。

利用の手続きも簡単です。

「ファミリースタートを利用したいです」とア・リトルに連絡して、訪問ボランティアにお家に来てもらったら、ただおしゃべりするだけ。

「よその人が来るから~」と片づけたり(片づけ好きな人を敢えて止めはしませんが)、子どもがうるさくしないよう事前に絵本、おもちゃ、ビデオなどを用意したり、そんな準備は一切不要です。

おしゃべりしながら、気になる家事があれば手を動かせばいいですし、お子さんが泣き出したら、おしゃべりしながら、子どもの相手をしていていいのです。

ファミリースタートは、ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループの助成をいただいているので、利用料は無料です。


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徒歩で行ける場所、自転車で会いに来てくれる人

2019年度にスタートしたばかりのファミリ―スタートは、まだ利用者も少なく、家庭訪問をする訪問ボランティアも今は6人です(2020年3月現在)。

自宅から半径1.5キロ圏内の徒歩圏でのつながりを目指していますが、まだ1.5キロという近距離は難しく、ファミリースタートの利用者の自宅から訪問ボランティアの自宅まで3~5キロくらい。歩いてゆくにはしんどいけど、自転車ならば、という距離です。


ファミリ―スタートを利用した方たちからこんな声が届いています。

  • 「夫以外の大人(訪問ボランティア)と話せてホッとした。しかも家がわりと近所の方が来てくれて安心できた。」
  • 「日中、自宅に子どもと二人だけでいないで、訪問ボランティアさんに教えてもらった○○という集まりに出かけてみた。」
  • 「妊婦の知り合いに(西宮プロジェクトの)産前の講座のことを勧めてみた。」
  • 「友だちにファミリ―スタートを紹介した。」
  • 「家事・子育ての負担を減らすにはどうしたらよいか、夫と相談して、訪問ボランティアさんに手続きの方法を聞きながら、ア・リトルの家事・子育てシェアや西宮市のファミリーサポートを使ってみた」

なかには、「自分は産後に孤立した子育てをして、とても苦労した。もし託児をしてもらえるなら、地域子育てサポーター養成講座(*)にでて、訪問ボランティアになりたい。」という方もいて、実際に講座にも参加してくれました。(*地域子育てサポーター養成講座は全講座託児つき)

気楽に徒歩や自転車で、近所の人の家を行き来して、おしゃべりするのが当たり前になる。そんな暮らしは、はるか彼方のキラキラしてみえるどこかの誰かの話でなく、あなたの、私のものになる。

そんな一歩になれるよう、2020年度もファミリ―スタートを続けます。

訪問ボランティアのメンバーは、もちろん「子育てを手助けしたい」と思う方たちですが、気持だけでなく、対話の技術を向上させ(メタファシリテーション定期練習会や講座の参加、産前や産後の心と身体についての知識、西宮市で利用な可能な子育て支援の情報など、今日も知識や技術をアップデート中です。


徒歩で行ける場所、自転車で会いに来てくれる人を増やし、自宅から半径1.5キロメートルの安心をつくっていくファミリ―スタート。

ここまで読んでくださった方で、「ファミリ―スタート使ってみたいな」と思われた方は、こちらのサイトをのぞいてみてください。

「訪問ボランティアになりたいな」という方は、4月から「地域子育てサポーター養成講座」の新シリーズがスタート予定です。こちらのサイトをご覧いただければ、随時、講座予定をアップデートしていきます。

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2019年4月から2020年2月にかけての活動一覧

1)産前産後の女性とそのパートナーを対象にした講座

①産前の方向け講座:2回 (2019年7月、10月)
②産後の方向け講座:2回 (2019年6月、9月)
③父親向け料理講座:2回(2019年9月、12月)

2)地域子育てサポーター養成講座

連続講座:2回(2019年2月&2020年7月)

3)ファミリ―スタート

*2)の講座受講生が中心になり、1)の講座参加者やその知り合いや希望する家庭を訪問する
2020年7月からスタート: 延べ18回の家庭訪問(2020年1月末現在)

(番外編)もうひとつの両親学級(プロジェクト通信 第7回参照)

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 プロジェクト通信 第1話へ
プロジェクト通信 第2話へ
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プロジェクト通信 第5話へ
プロジェクト通信 第6話へ
プロジェクト通信 第7話へ
プロジェクト概要へ 

2020年1月10日金曜日

Terangaの国セネガル

今年開催されるオリンピック招致の際に、ある言葉を日本の文化としてアピールしたスピーチが話題になりましたが覚えていますか?

「お・も・て・な・し」

実はセネガルにもTeranga(テランガ)という文化が強く根付いています。
Terangaとは「おもてなし」「ホスピタリティ」「シェアする」といった意味です。

実際にここ数ヶ月でもいたるところでセネガルの方のTeranga精神を感じました。
例えば、仲良くなると「うちにご飯食べに来なよ」と誘ってくれます。
ご飯を食べるときには大皿に盛ったご飯をみんなで分けながら食べます。
盛り付けられている魚・肉・野菜などの具がまるごと乗っているものを、全員がまんべんなく食べられるようにちぎって分けます。

また、アタヤという甘いミントティーを軒先で作っている人がいると、「アタヤ飲んでいきな~」と誘ってくれたり、とにかく知っている人も知らない人も分け隔てなく招いてくれます。

私が泊まっている宿のガードマンさんやそのお友達が話したり、テレビを見ているところによく混ぜてもらっていますが、毎晩アタヤを作って、断らない限り次から次へと勧めてくれます。一日にいったいいくらアタヤに出費するのか気になり、事実質問で聞いてみました。

私(以下、A):今日はアタヤに使う茶葉は何パック買ったの?
ガードマン(以下、B):今日は3パックかな。
A:昨日は何パック買ったの?
B:昨日も3パック買ったね。
A:どこで買ったの?
B:近くのブティック(商店)だよ。
A:1パックいくら?
B:150Fだったね
A:て、ことは3パックで450F(約90円)だね。じゃあ、お砂糖は何袋買ったの?
B:今日はsoow(ヨーグルト)も作ったから2袋買ったよ。
A:それも商店で買ったの?
B:うん。でもアタヤだけ作る日は1袋で大丈夫だよ。
A:砂糖は1袋いくらだったの?
B:一袋これも150F。
A:2袋で300F(約60円)か。じゃあ、ミントはどこで買ったの?
B:これもブティックで100F(20円)くらいだったかな。
A:じゃぁ、アタヤを沸かす燃料の炭はいくら?
B:一袋100F(20円)でこれもブティックで手に入るよ。
A:何でもブティックで手に入るんだね。てことは合計950F(190円)かぁ。一月、30日とすると28,500F (5,700円)!

Bさんも頭では大体わかっていたけど計算したことは無かったようで少し驚いていましたが 、すかさずこう言われてしまいました。
「これはTerangaだからお金じゃないんだよ~。僕が一生懸命働くのは友達にこうやってアタヤを配って楽しい幸せな時間をシェアするためなんだ。Richという事はただお金をたくさん持っていることじゃなくて、どれだけそれをみんなのために使えるかなんだ。それに心からTerangaしていたら神様はちゃんと見ていて、困ったときには仲間が助けてくれるんだよ。」

はい、ごもっともです。
事実質問したことでいくら出費しているかだけでなく、彼らのTerangaの考えも聞くことができました。同時に、自分がいかに「自分のもの」「他人のもの」の線引をしているか自分にも気づきがありました。そもそも、そこに境界線の意識をあまり持たない彼らにとってはアタヤの出費など気にならなかったのかもしれません。セネガルの人にとってTeranagaし合うことは助け合いネットワーク作りとしても大切な意味合いを持っていると思います。
疲れていたり時間がなかったり、余裕がないとすぐに自分優先になってしまう私。
お金や置かれた状況に余裕がなくても、相手のことを優先するセネガルの人の姿勢には教わることばかりです。

相手が快適に過ごせるように細やかに心配りする日本の「おもてなし」
別け隔てなく相手を受け入れ、幸せを分かち合うセネガルの「Teranga」
方法はそれぞれだけれど、「相手を想う」という一番大切な部分は日本もセネガルも共通しています。

さぁ、みなさんは明日どんな“おもてなし/Teranga”をしますか?



PS:ムラのミライのセネガル駐在員 菊地さんは、
すぐに些細なことや相手の気持ちに気づき、さり気なくフォローして下さったり、
どこかにちょっと外出したらお土産を用意して下さったり、
「おもてなし」と「テランガ」を兼ね備えています^^

(加藤愛子 ムラのミライ インターン)


セネガル・プロジェクトへのご寄付を募っています。
バナーのリンク先で、プロジェクトの背景・これまでの成果・今後の活動などをご覧頂けます
http://muranomirai.org/donationsenegal2019

2020年1月9日木曜日

地域で助け合う、子育ての輪_第7話_頼りにする、頼りにされるネットワークの広がり

 

【記録】頼りにする、頼りにされるネットワークの広がり(プロジェクトの記録 第7話)

In 608プロジェクト通信 西宮「地域で助け合う、子育ての輪」 by master2020年1月9日

「西宮で広げる、地域で助け合う 子育ての輪プロジェクト」の記録

第7話(2020年1月9日号)頼りにする、頼りにされるネットワークの広がり

執筆=山岡美翔 ムラのミライ理事

新年を迎え、新しい目標を立てられた方もいらっしゃるでしょうか。西宮プロジェクトでは、2020年も西宮市で助け合う子育ての輪を広げようと、前話でお話ししたパートナーシップ講座、地域子育サポーター養成講座に向けた準備がすでに始まっています。
今回は、そんな講座のお知らせをするとともに、西宮プロジェクトのパートナーであるNPO法人a little(ア・リトル)と西宮市の初めての協働イベント「もうひとつの両親学級」についてのご報告です。11月30日に実施した「もうひとつの両親学級」では妊娠中のご夫婦を対象に、一人ひとりに寄り添ったバースプランづくりやマタニティヨガなどを行いました。
イベント後も参加者とア・リトルの間に「頼りにする、頼りにされる」新しいネットワークの広がりが生まれています。私たちの活動が、プロジェクト通信を読んで下さっている皆様の、がんばりすぎない暮らしのヒントになれば嬉しいです。

目次

「もうひとつ」の両親学級
新しい家族を迎えるための18の質問
「家族以外の話し相手は本当に必要でしょうか?」
夫婦で知っていること、知らないことを整理することが、子育てのスタートラインに
時間を忘れて相談できる保健師・助産師相談ブース
出汁を取らない料理講座?
「頼りにする、頼りにされる」ネットワークにあなたも参加しませんか?

「もうひとつ」の両親学級

「もうひとつの両親学級」は、2019年11月30日に西宮市未来づくりパートナー事業の一環として実施しました。行政との協働を通じて、昨年度私たちが出会えなかった初めて妊娠・出産を迎える方と出会い、繋がることが目的です。今回西宮市と協働イベントを実施したことで、例えば「家族以外の誰に頼ったらいいのか分からない」、「赤ちゃんと過ごせる場所は公園以外には思いつかない」という方にも多く出会うことができました。


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新しい家族を迎えるための18の質問

イベントは午前・午後の二部制で、妊娠中のご夫婦が①バースプランづくり、②保健師・助産師相談、③マタニティヨガ、④マタニティフォト、⑤ミニ料理講座の5つのブースを順番に回りました。ムラのミライの原と私は、最初のバースプランづくりブースの企画・進行を担当し、ア・リトルのゆうこさんがリソースパーソンとして産後の体験を話しました。


私たちが用意したのは、「新しい家族を迎えるための18の質問」です。一般のバースプランは、最初から計画に入りますが、まずは現状認識=「知らないことを知る」ことを目標にご夫婦で質問票に答えてもらいました。ご夫婦の妊娠・出産・子育てについての知識や経験、ネットワークを思い出し、現状の点数をつけ、出産までに準備することを整理していただくことができました。



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「家族以外の話し相手は本当に必要でしょうか?」

午後の部のバースプランづくりでは、時間に余裕があり参加者からたくさんの質問がありました。特に印象的だった質問は、参加男性から「産後家族以外の話し相手は本当に必要でしょうか?」と聞いていただいたこと。ア・リトルのゆうこさんが、産後ブルーや産後クライシスの実体験を話し、質問をされた男性は真剣にメモを取り、それ以外の参加者の方にとっても家族以外のネットワークがあるとき、ないときの違いについて知っていただく機会となりました。

私自身も、初めての妊娠のときには、結婚後に引っ越した街で、夫と職場の人以外の話し相手がいませんでした。妊娠による退職を機に職場の人とも話す機会がなくなり、産後は夫としか話せず、だんだんと苛立ちが募りました。でも、参加者の方と同じようにそもそも産前には、家族以外の子育て支援のネットワークがあることはもちろん、家族以外の人に頼っていいということすら知りませんでした。

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夫婦で知っていること、知らないことを整理することが、子育てのスタートラインに

参加者の方には、「新しい家族を迎えるための18の質問」に答えることで、「何を知らないのか」、「何を知っておくと頑張りすぎなくていいのか」についてご夫婦で持っている情報や知識には差があることを実感していただくことができました。こうして二人で足並みを揃えていただき、次は保健師・助産師相談ブースです。バースプランブースでも特に質問が多かった家族以外のネットワークやサポートについては、経験豊富な保健師、助産師から情報を提供していただいたほか、産後1か月を養生したア・リトルゆうこさんの部屋を再現し展示しました。

私も第二子を妊娠中だったので、ここからは参加者としてイベントに参加。相談ブースでは、地域子育てサポーター養成講座講師でもある助産師の森田さんに「第二子出産の不安」について質問をしました。

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時間を忘れて相談できる保健師・助産師相談ブース

私には、子ども園に通う娘がいます。私が第二子を妊娠してから、赤ちゃんを抱っこすることを一番の楽しみにしているのですが、首が座らないうちから幼児に赤ちゃんを抱っこできるのか不安でした。ちょうどイベントの前日も、私が「抱っこするのは、首が座ってからだから春になる頃かな。」と言うと、「そんなにたくさん待てないよ。すぐに抱っこしたいのに…。」と悲しそうな顔をしていました。

森田さんに相談すると、「生まれたての赤ちゃんでも、どんどん上の子に抱っこしてもらって下さい。」と驚きの一言。抱っこの仕方は、まず親が上の子を抱っこし、その上に赤ちゃんをもたれさせるようにして親が支えるようにする、そうすることで上の子も抱っこできるだけではなく、自分が一番で、下の子が二番だという順序を実感し、安心するそうです。

参加者に対して保健師・助産師の数が多かったこともあり、時間を忘れて他にも何気なく疑問に思って誰にも聞けなかったことまで色々なことを相談することができました。産前は男女ともに、仕事をしていて相談窓口が開いている平日の時間帯には相談に行くことが難しく、産後も赤ちゃんの定期健診では、参加人数が多く、保健師・助産師さんと話す時間が限られているので、このように産前の週末に、ゆったりと夫婦で相談できる機会はとても貴重だと感じました。

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出汁を取らない料理講座?

私が参加して一番嬉しかったのは、最後のミニ料理講座。ちょうど、バースプランで頭を使い、マタニティヨガで心身ともに緩まり、心地のいい疲労感と空腹を感じていたときでした。料理講座と聞いて、調理実習があるのかと構えていたら、なんと美味しい炊き込みご飯とお味噌汁を食べながら話を聞くだけの30分。講師は、ア・リトル会員でもあるにしごやゆみこさん。短い時間で、産後養生のための栄養価の高く、簡単に作れるレシピを実演して下さいました。

紹介のあった産前産後の料理のポイントは、たった2つ。①食事作りの「合格ライン」をぐぐっと下げてみること。いつも通りを目指さず、一汁一菜や、大皿プレート料理を取り入れると洗い物も減り、男性でも簡単に料理に取り組むことができます。②「まごわやさしい」を意識すること。試食した炊き込みご飯の具材は、切り干し大根としらすだけ、みそ汁は玉ねぎ、人参、しめじだけだったのですが、栄養価の高い乾物や、魚・野菜のうまみのおかげで、出汁が入っていないのに大満足の料理でした。

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「頼りにする、頼りにされる」ネットワークにあなたも参加しませんか?

「もうひとつの両親学級」から二日後、参加したお一人の方から赤ちゃんが生まれたという嬉しい報告がありました。また他の参加者は、ア・リトルが毎週開催しているマタニティヨガに引き続き参加して下さったり、家事サポートの依頼があったりと、両親学級のあとも参加者が繋がり、「頼りにする、頼りにされる」ネットワークが広がっています。

2020年の講座は、いよいよ2月から始まります。3月には座談会も予定していますので、関西の方、お近くに来られる機会がある方のご参加をお待ちしています。

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プロジェクト通信 第1話へ
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プロジェクト通信 第3話へ
プロジェクト通信 第4話へ
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*講座の詳細・お申し込みはこちらから
地域子育てサポーター養成講座(全4回)
産前産後のカップルを対象にした「パートナーシップと子育てのよい関係」講座