2008年8月17日日曜日

水・森・土・人 よもやま通信 第9号「一年後の再会;オラたちの今までとこれから」

 

目次

1. 土地の悲鳴を聞け
2. この1年、何をやってきたんだ?
3. オラたちで作る!

モンスーンがやって来たとは言いながら、低気圧の発達が遅れているために雨が降らない農村部。去年の今頃は、田んぼも耕し始めて、稲の苗床も準備していたのに、今年は一向に水が田んぼにたまらない。

そんな7月初めの頃、マーミディジョーラ村(以下、マ村)とポガダヴァリ村(以下、ポ村)では、自分達の村の構造物を再チェックしていた。構造物とは、灌漑用のため池から、土壌流出を防ぐ石垣や水の速度を弱めるチェックダムなどのことだが、これらの設備がいつ、誰が、どのような目的で作って、今は誰が(委員会など)どのように管理しているのか、調べていた。
合わせて植物図鑑完成に向けてまだまだ調査も続けている最中、水や土の専門家であるチャタジーさんが再び村にやってくるという報せを受けて、緊張し始めるオジサン、オバチャン
「また村に来てくれる!」と大喜びで、今までに集めた植物図鑑のデータや、自分達が考えている「森を育てて守っていく方法」、他の村へ視察に行って気づいたことで構造物を自分達で維持管理していくのに必要なことナドナドを、ファイルに綴じたり模造紙に書いたりと、準備に大わらわ。
ソムニード(現ムラのミライ)のスタッフ達も、この一年間どのようにファシリテーションをしてきたかをチャタジーさんと共有するための資料作りや宿泊の準備、食事の手配なんかで大わらわ。
村でも事務所でも準備に追われる中、チャタジーさんがのっそりと、そして黄門様も軽やかに、村へとやって来た。


1. 土地の悲鳴を聞け


最初に訪れたのはポ村だが、2日ほど前から断続的に雨が降っているために道がぬかるんで車が走れず、1キロほどを足を滑らせながらも歩いて到着。

「ほほ、皆の衆、久しぶりじゃの」

「はい、黄門様!お待ちしていました。チャタジーさんも、来てくださってありがとうございます!」
村にある小学校の教室が研修場所に用意されて、そこにひしめいて座っている30人ほどのポ村の老若男女が目を輝かせながら、何事も聞き逃すまいと身を乗り出している。
「今日は生憎の雨じゃのう。ところで、ワシ達が何者か、もうみんな知ってるじゃろ?知らなんだら自己紹介から始めるが?そうか、必要ないか。では、早速じゃが、お前さんたちお医者にはかかるか?」

「はぁ・・・(何が始まるんだ?)この近くに医者はいませんので、市場がある町に行きます。」

「お医者は何を知っておる?」

「身体のことです。身体の中の色んな部分のことを知っています。」

「そうじゃな、臓器の仕組みから身体の各部分がどのように機能しているか、知っておるのぅ。では、お医者は田植えについて知っておるか?」

「まさか!黄門様、田植えは私達が知ってますよ!」

「では、田植えをするために、あるいは農業をするために、お前さんたちは何を知らなければならないんじゃ?」

「土をいつ耕すかとか、どれだけの肥料をいつやるかとか、水はどれくらいやればいいいのかとか・・・」

「うんうん。では、雨の中に立つとまず雨を受けるのは身体のどこじゃ?」

「え~っと、頭?」

「そうじゃのぅ。頭から、どうやって雨水は伝っていく?」

「顔に流れてきたり、頭の後ろに流れたり。」

「では、お前さんたちの村で、頭に当たる場所はどこじゃ?」

「え~っと、え~っと、山!」

そう、山のてっぺんから雨水は流れて、途中で色んな道を辿って、裾野の田んぼまで来るんじゃな。この、水が流れてくる所から流れ出るところまでを、英語ではウォーターシェッドと言うんじゃ。頭のてっぺんで受けた雨が顔や後ろに分かれて流れるように、山もお前さんたち村の方へ流れるのと反対側へ流れるのとあるの。この、お前さんたち村側に流れてきて、お前さんたちの田んぼがあるところまでを、マイクロ・ウォーターシェッドと言って、去年からこの場所で、お前さんたちは植物図鑑やらなんやら頑張ってきた。」

「ほぉ~なるほど、うぉーたーしぇっど、と言うんですねぇ。テルグ語ではめちゃくちゃ長くなるから、英語で言うことにしよう」


外は雨で、この学校の場所に来るまでに雨にぬれた人も多く、黄門様の例え話で、自分の雨に濡れた状態から容易に村全体の雨水の流れ方へと理解ができる村の人たち。

「山のてっぺんから雨水が流れ落ちてくる。では、水の流れる速さはどうなるかの?」

「平らなところではゆっくりだけど、坂道では早くなる。」

「途中で貯水池があると、そこで止まります。」

「お医者は、飲んだ水がどのように身体の各部分に働いて、最後にションベンとなってでてくるか知っておる。お前さんたちは農業を知っておるが、どうやって雨水を上手に使うかを知らなければならん。

今まで、お前さんたちは植物図鑑を作りながら、植物資源のことを学んできた。では、土のことはどうじゃ?今日は、この土のことをチャタジー医者が診てくれるぞ。」

そこで登場するチャタジーさん。

「みなさんはお医者さんに行ったらまず何をしますか?お医者は何をしますか?」

「え~と、身体の悪いところを言って、診てもらいます。」

「お医者さんは、いろいろと質問してきます。何を食べたとか、いつから続いているンだとか」

「そうですね。患者の顔を見て、聞いて、時には触って調べますね。あなた達の土も同じように、どこがどのように病んでいるのか訴えていますよ」

「だけど、チャタジーさん。人間はしゃべれるけど、土はしゃべれんよ。」

「人間にも色んな言葉があるように、土にも土なりの言葉があるんですよ」

そう言って、その場所の保水力不足や養分不足がいわゆる初期症状なのか、かなり末期まで進んでいるのか、自分達でもチェックできる方法を、絵を描きながら説明する。

「もしも今日、こんなに雨が降っていなかったら外に出て、実際に土の声を聞くこともできたんですがね・・・」

「でも、チャタジーさん、教えてくれた方法の一つで、土地の表面がひび割れてきたら養分がなくなってきている印だとありましたが、私達は、ひびができる土地は雑穀を栽培するのに良い場所だ、としか思っていませんでした。」

「あなたたちの土地は、人間の身体と一緒で、肉もあれば骨もある。すりむいて血が出るくらいなら簡単に治せるけれど、骨が見えるくらいの怪我は簡単には治せません。山から流れてくる水を、きちんとコントロールできずにいると土はどうなりますか?」

「土が流されていきます。」

「そうですね。栄養のある土が流れていって、最後に残るのは栄養が無くなって骨と皮だけになった土地です。水の流れをコントロールするのも、土の状態を良くするのには必要なことですよ」

村の中の場所を思い浮かべてはそこの土がどんな状態だったか、思い出そうとするオジサンやオバチャンたち。

「ほほ、これで、どうやって母なる大地と対話をするかわかったの。では、対話をしてから病気の状態がわかったら、その原因が何なのかを突き止めねばならんの。そして、その原因に対して治療をせねばならん。」

「黄門さんのいうとおりですよ。そして、その治療方法となるものが、あなた達の作った植物図鑑の中にもあるのです。」

「えっ?!!ここに?」

興奮するオジサンたちをなだめながら、チャタジーさんは続けた。

「だけど、この植物図鑑に全てがあるというのではありません。他に、集めなければならないデータや、調査があります。だけど、それもすでに皆さんが知っていたり、経験してきていることです。

そして、それらを合わせて、土の保水力を強めたり、養分を回復したりするための植林を、皆さんの植物図鑑やこれから集めるデータから決めることができるのです。」

「分かりました、チャタジーさん、黄門様。まずは、いつも気をつけて土の声を聞きます!」

村での研修が終わって、フィールド事務所に帰ってくると、通訳に徹していたラマラジュが、興奮して言った。

キョーコさん、やっぱり黄門様とチャタジーさんはすごいですねぇ。全て、村の人たちの身近にあるものや出来事を例え話に使って、ポイントを伝えていましたよ」

「私もそう思いました。いつも、マイクロ・ウォーターシェッドの定義をどうやったら村のオジサンやオバチャンたちが理解できるか考えていたけど、今日の黄門様の例えは思い浮かばなかったですよ。それに、村の人たちも、いつも見ているものだけど、見方を変えると重要なメッセージをそこから見つけることができる、っていうのが分かったみたいですね。」

「このプログラムが終わったら、村の人たちが土の声を聞いてそれを分析できるように、研修を組んでいきましょう」

さぁ、お次はマ村へ向かう黄門様ご一行!
マ村では果たしてどんなやり取りがなされるのか?


2. この1年、何をやってきたんだ?

翌日は打って変わっての晴天となり、チャタジーさんと黄門様はマ村(マーミディジョーラ村)へと足を運んだ。
車が村に到着すると、いつもソムニードの研修を受けているオジサンたちが、集会場ではなくてある場所まで来て欲しいと、私達をそこまで案内した。
「ほほ、去年の今頃は、ここでチェックダムとは何ぞや、というデモンストレーションをやったのう。」

「そうですね、一年は早いですねぇ」(※よもやま通信第1号を参照)
と途中で和やかな会話をしながら歩く黄門様とチャタジーさんだが、数分後にはその顔から笑みが消えることを、村のオジサンたちはまだ知らない。

到着した場所は、山の中腹にあるチェックダム。

「たしか去年も、あなたたちはここに私達を連れてきましたね?」といぶかしむチャタジーさん。

「そうです。だけど、この場所は山の上から流れてくる水が一番たまりやすくって、でも、雨季にはこの水路の幅以上にあふれて水が流れるんです。だから、このチェックダムの壁をもっと高くしたいと思ってるんですけど、どうですか?ちなみに、このチェックダムはボクが子どもの頃だから・・・30年くらい前に作られました。当時は、2メートルくらい壁の高さはあったんです。」
必死になって説明する村のオジサンを横目に、1メートル弱の杖をそのダムの底へ突き刺す黄門様。みるみるうちにズブズブと泥の底に沈んでいく。その泥を掬い上げて、黄門様が尋ねた。


「これはなんじゃ?」

「・・泥です。」

「どこから流れてきた?」

「川の上流、かな」

「もしもこの壁を高くして、だけどその後にまた泥がたまって壁が低くなったら、どうする?」

「また壁を高くします。」

「そうやって、どんどん壁を作っていって、しまいにはあの山の高さと同じくらいになるのかのぅ?」

「そうですねぇ。ワッハッハハー・・・ハハ・・・ハ」(表情が凍りつくオジサン)

「泥を取り除くのが一番じゃ。」

「でも、またたまります。」

「なぜ定期的に取り除かないのじゃ?」
表情が険しくなりつつある黄門様をこれ以上興奮させないように、チャタジーさんが代わって質問をし始める。

「このチェックダムには一年間のうち、どれくらい水が流れていますか?」

「年中、流れています。乾季のときは少ないですが。なので、水をもっと溜められるように、壁を高くしたいんです。」

「去年、言いませんでしたかね?チェックダムは、水を溜めるためのものではなく、水の流れる速さをコントロールするものです。」
言い訳のように、ここに水がたまるとどれだけの土地に水が引けて、米の二期作ができるかを必死になって説明するオジサンたち。
そして、このチェックダムが建設された当時には山の頂上付近には深い森があって、地下水も豊富にあったこと、森の木々や積もった落ち葉も水の速さを弱めていたことを、あるオジサンは経験から思い出して一気にしゃべった。

「あなたたちは知ってるじゃないですか。森の役割、土の保水力の保ち方、そして水の流れを弱めるものが、何も大きな構造物だけじゃないってことも。」

「そうですけど、とりあえず今は、この下に広がる土地で二期作を・・・」
自分達で食べる米が足りないとか、どれだけの現金収入が足りないのかとか、そういう根拠も何もなく、とにかく二期作がしたいの一点張りでチェックダムに水を溜めたいオジサンたちに、いつもは穏やかな笑みを浮かべているチャタジーさんの一喝が入る。

「水が少なくても育つ農作物はあるでしょう!あなた達はそれを作っているじゃないですか。植え方などをちょっと工夫するだけで、収穫量も違うでしょう。そして、その方法は去年、伝えましたよ。この一年間、何をしていたんですか?こうやって、誰かが来て大きな設備を作ってくれるよう頼む時を待っていたんですか!?」
風に吹かれてなびくチャタジーさんの髪が、まるで怒りで舞い上がっているかのように、オジサンたちには見え始める。

「お前さんたち、このチェックダムの底の泥を取り除けば、お前さんたちに必要なだけの水はあるんじゃよ。ソムニードは、この一年間に、何かを作ってあげたりプレゼントを渡したりしたか?」

「いえ、ずっと研修をしてくれて、自分達の村にどれだけの植物資源があるのか気づかせてくれました。そして、自分達で水を上手に使っていくために何が必要なのか、自分達で考えていかなくてはいけないということにも気づきました。」

「そうじゃのう。ほほほ、チャタジーさんやワシが久しぶりに村にやって来るから、ちょっと興奮してしまったのか?」

翌日、ポ村(ポガダヴァリ村)の人たちも一緒になって研修を受けることになったマ村の人たち。
ちょっとションボリとしながら、黄門様ご一行が村を去るのを見送った。

「ラマラジュさん、マ村の人たちがあんなことを言うなんて、私はちょっとビックリしましたよ。今、オジサンたちが自分達で調べているけど、マ村の構造物の維持管理がどうなっているか、垣間見えましたね。」

「そうですねぇ、キョーコさん。でも、あのチェックダムの下流の土地で、潤うのは村の中でも数軒だけですけどね。」

「この事業は数人を対象にしたものではなくて、村全体、コミュニティ全体ですから、そのことも村の人たちはもう一回、気づかなければいけませんね」
さてさて、まるで仙人のように穏やかなチャタジーさんと朗らかな黄門様を、見事(?)興奮させてしまったマ村の人たち。次は、ポ村のオジサンやオバチャンたちと合流しての研修だが、どんな印籠が飛び出すか?


3. オラたちで作る!


翌日、コテンパンにやられたマ村(マーミディジョーラ村)のオジサンたちだが、研修開始10分前に会場へ到着。研修を受けるやる気は続いており、しかもホンモノらしい。
ポ村(ポガダヴァリ村)の人たちは、相変わらず研修開始時間の40分後にようやく到着。
まずはマ村からポ村へ遅刻に対する注意が入る。
そして黄門様から、この一年間で何をしてきたのか説明が求められ、マ村のオジサンが植物図鑑作りから始まって、それぞれの植物に対して、土や周りの植生などの状況についてのデータを集めてきたこと、こうした植物を守り、森を育てるにはどうすればいいのか考えたこと、近くの村に行って構造物を視察に行ったことなどを、順々に発表した。

「植物図鑑を作って、それに基づいていろんなデータを集めて、何が分かったかの?」

「自分達の村には植物資源があること、特に薬草が豊富なことです。」

「それに、市場で売れるもの、道具に使えるものなど、さまざまな使い道があるんだっていう可能性にもきづきました。」

「それは良いことじゃ。では、そうして集めたことを使って、これからどうするか、考えていかねばならんの?」
そう言って黄門さまは、黒板に2010年までの月をズラッと書いた。

「植林をするには、雨季に入りかけた頃がよい。6月から8月にかけてじゃな。その時期も考えて、活動計画をそれぞれの村で作りなさい。」

「かつどうけーかく???」

「今年の12月始めまでに、予算も含めて完成させなさい。もちろんソムニードのスタッフが、必要な研修は行う。本当に植林が必要ならば、どこにどんな木をどれくらい、そして何か構造物を作るのなら、どこにどれだけの大きさのものを、どんな材料を使ってするのか、植えたり作ったりした後は、どうやってモニターしたり管理していくのか、そういうことを全部含めて作るんじゃよ。」
しばしボーゼンとする村の人たちに、気合を入れさせる黄門様。

「ワシらは、ただ作ってその後は忘れ去る、というようなやり方はせん。これは、誰の事業じゃ?」

「私達のです。」

「では、お前さんたちで、計画を立てて、実行して、維持管理をしていかねばならんのではないか?
もしも、それがイヤだ、これは自分達の事業ではなくって、ソムニードやJICAだけの事業だと言うのなら、ここから立ち去っても結構。」

「いえいえ、そんな。ただ、そんなに細かい活動計画を作ったことが無いもので・・・」
そして、活動計画を立てるために、まずはウォーターシェッドとは何ぞや、ということの説明が再びチャタジーさんからあり、そして、この事業範囲となる山の頂上から平野部までが、3つのエリアに分けられた。


ポ村やマ村でのやり取りを思い出させながら、それぞれのエリアの特徴について、村のオジサンやオバチャンたちに説明する黄門様たち。

「すごいですねぇ、ラマラジュさん。またしても、黄門様やチャタジーさんは、難しい専門用語は使わずに、普段使っている言葉で問いかけ続けてますよ。」

「ほんとですね。そして、村の人たちは絶対にそれに答えることができるんですからね。ボク達も、普段の研修のテクニックをもっと磨いていかないといけませんよ、キョーコさん」

「いいですか、それぞれのエリアごとでその特徴を生かしながら、そして皆さんが感じている滅びかけている植物を守って増やしたり、土の保水力を強めたり、平野部の土地で水が有効に使えるために、何をしなければならないのか、それを考えるのですよ。」
とチャタジーさんが優しく微笑みながら、マ村とポ村の人たちを元気付ける。

「そのためには、各エリアの現状を詳しく知らなければならないのぅ。その現状は、植物図鑑や、今までに集めたデータからも分かるが、他にも必要なデータが出てくるじゃろう。そうしたデータを集めたり、調査をして、その事実に基づいて、活動計画を作るのじゃよ。お前さんたちの要請があれば、いつでもソムニードが研修をするから、安心せい」

「それに、マ村の人たちには伝えていませんが、ポ村の人たちは、土の声の聞き方を知っています。マ村の人たちも必要になったら、ポ村の人たちから土の声の聞き方を教えてもらうといいでしょう。」
そうして、これからの予定を共有したオジサンやオバチャンたちは、まずは他の村の人たちと、今回の研修で学んだこと、気づいたこと、そして活動計画作りのことを共有すべく、それぞれの村へと帰っていった。チャタジーさんも、ソムニード・スタッフに様々なアドバイスをして、黄門様と共に帰路へとついた。

後に残った私達は、各エリアごとで村の人たちが何を知らなければならないのか、そのためにはどんなデータが必要で、どうやって集められるかということを話し合った。そして、村の人たちからいつ要請が来てもいいように、準備をしながら待機していたのだった。
雨が降らない降らないと言い続けて皆が疲れ始めたころ、アーンドラ・プラデシュ州の首相がとうとう雨乞いの儀式を執り行った。雨が降り始めると、田植えで一ヶ月ほどは忙しくなるオジサン&オバチャンたち。その前に、一度でも要請は来るのか?それともそのまま一ヶ月ほどブランクが開いてしまうのか?
一ヶ月も何も研修をしないでいると、土の声の聞き方さえも忘れてしまうのが村の人たちだが、果たしてどうなる?
この後の様子については、次号に続く!


4. 注意書き

チャタジーさん=おなじみ、水と森と土の専門家で歩く大百科事典。絵も達者なことが今回判明。

黄門様=和田信明。ソムニードの代表理事。久しぶりに村を歩いてリフレッシュ。

ラマラジュ=ソムニード・インディアのスタッフで名ファシリテーター。チャタジーさんにも触発されて、最近のお気に入りの本は植物辞典。学術名まで覚え始める。

キョーコさん=前川香子。この通信の筆者。例え話の引き出しを増やそうと、生活の中からネタを探す毎日。