2020年12月4日金曜日

「管理が大変」の中身を分解してみたら・・・

私が活動するNPO法人おーでらすでは、人も自然も「イキイキ」と暮らせる地域を目ざす活動の一環として、鳥獣害の防止とコントロールの支援に取り組んでいます。
2019年に講座に参加して以降、活動現場にメタファシリテーションを取り入れています。
 


先日、一人の農家さんに「電気柵の管理が大変だからワイヤーメッシュを入れたい」と言われ、その設置指導を行ったのちの様子を聞きに行きました。
ワイヤーメッシュでは田んぼ全体を囲むことができなかったので、他のところは電気柵を設置すると言っていたのですが、できていませんでした。


そこで、もしかしたら年間の農作業のスケジュール管理もできていないのかもしれない・・・と思い、年間を通しての作付け品目や面積、作業にかかる日数、手伝ってもらっている人手、その人の賃金など、事実質問を使って聞いてみました。

すると・・・「こんなに作業があるの?!」とびっくりしました。


この状態で電気柵の設置・管理は無理だということがわかりました。

ご本人も無理なのはうすうすわかっていて、最終的には、機械で除草作業ができるところを電気柵で守り、機械が入れない所をワイヤーメッシュに切り替えていく方向で話がまとまりました。


さらに、ワイヤーメッシュや電気柵を設置する時期も「この時がいい!」というのがわかり、作業を効率的に行えるイメージができました。


改めて、私自身も「メタファシリテーションを使った時の効能はこういうことか~」と実感した瞬間でした。
まだまだ、引き際がわからずしゃべりすぎてしまう部分もありますが、少しずつ身について来ているようで、うれしくなりました。

 

今野万里子 (特活)おーでらす 代表理事)

 

柵の設置作業をしたときの様子。