1月21日に掲載した中田の事例の中で、「メタファシリテーション®(対話型ファシリテーション)とは、思い込み質問を避けて簡単な事実質問で組み立て、最後の一言は相手に言わせるべし」とありました。そもそも、事実質問とは何でしょうか?
私たちが相手に質問をするとき、「事実」、「観念/考え/意見」、「感情/情緒」のうちいずれかを尋ねようとしています。『途上国の人々との話し方』では、三つの質問例が紹介されています。
それぞれ「事実」、「考え」、「感情」のうち、何を尋ねる質問でしょうか?
① 朝ごはんは、何が好きですか?--- パンが好きです。
② 普段は、何を食べますか?--------- パンです。
③ 今朝、何を食べましたか?---------- ごはんです。
①は「感情」を、③は「事実」を聞いています。では、②は何を尋ねているでしょうか?
②は相手の事実を聞いているようですが、実際は相手の「考え」、つまり「思い込み」を聞いています。
ファシリテーターが、相手の現実や本音に迫りたいとき、自身の質問が、相手の観念や感情ではなく、「事実」を引き出す質問かを常に意識する必要があります。
対話型ファシリテーションでは、この事実を引き出す質問を「事実質問」と読んでいます。この事実質問には、主に二つの種類があります。
私たちが相手に質問をするとき、「事実」、「観念/考え/意見」、「感情/情緒」のうちいずれかを尋ねようとしています。『途上国の人々との話し方』では、三つの質問例が紹介されています。
それぞれ「事実」、「考え」、「感情」のうち、何を尋ねる質問でしょうか?
① 朝ごはんは、何が好きですか?--- パンが好きです。
② 普段は、何を食べますか?--------- パンです。
③ 今朝、何を食べましたか?---------- ごはんです。
①は「感情」を、③は「事実」を聞いています。では、②は何を尋ねているでしょうか?
②は相手の事実を聞いているようですが、実際は相手の「考え」、つまり「思い込み」を聞いています。
ファシリテーターが、相手の現実や本音に迫りたいとき、自身の質問が、相手の観念や感情ではなく、「事実」を引き出す質問かを常に意識する必要があります。
対話型ファシリテーションでは、この事実を引き出す質問を「事実質問」と読んでいます。この事実質問には、主に二つの種類があります。
1)いつ、どこ、誰、何といった単純な疑問詞を使う(なぜは使わない)
2)「~したことがありますか?」と経験を尋ねたり、「~を知っていますか?」と知識を尋ねたり、「~がありますか?」と何かの有無や存在を尋ねる
さて、これらの事実質問を練習するには何をすれば良いのでしょうか?
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【「なぜ」の代わりに「いつ」と聞く】「why」には操作をする余地がある。それは意図的ではなく、聞き手の方法による。whyと聞かれれば人は考えようとするし、whenと聞かれれば人は思い出そうとする。たったそれだけのことだが、簡単な事実質問の持つ力の源泉は実はここにある。
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【事実質問の練習法】家族、友人などにお願いしてインタビューをさせてもらう。その際も入り口としての「もの」、つまり道具、装身具などをひとつ特定して、「これは何ですか?」というような単純な質問から入り、それを入り口にさまざまな事実質問をつなげて行く。
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それでは、今回のポイントを中心に下記のトレーニングをやってみましょう。
・ 自分がしようとしている質問が、「事実」、「観念/考え/意見」、「感情/情緒」のうちいずれを尋ねようとしているのか意識する
・ 事実を聞きたい場合は、「なぜ」の代わりに「いつ」と聞く
・ 家の中である物を目の前に、30を目指して事実質問をつくってみる
・ 現場に行く前に、友人や家族に事実質問でインタビューをしてみる
もっと詳しくメタファシリテーション®(対話型ファシリテーション)手法を知りたい、自己流の誤った実践にならないよう網羅的に学びたい、経験豊富な講師に質問したいという方は、下記の講座・研修にどうぞご参加ください。
講座・研修
メタファシリテーション体験セミナー
メタファシリテーションを一からご紹介し、体験して頂く入門セミナーです。
メタファシリテーション講座ステップ1~3
メタファシリテーションの基本となる対話方法と考え方を理解し、基礎的なことを実践できるようになることを目的とした段階別の講座です。本講座でメタファシリテーション手法を身につけることにより、日常生活で、コミュニケーションの質を確実に上げることができます。ステップ1から始めてステップ2、3と段階を追って身につけていくよう組み立てています。その他、対象・分野別のセミナーや、ステップ1~3講座修了生向けのオンラインサロンなども開講しています。開講情報はムラのミライHPをご覧ください。