コホマダ?(シンハラ語で「どうですか?」)
以前(4/28)の記事には、JICAボランティアとしてスリランカで失敗したやり取りについて書きました。その後も、現場で「どうしたものかな」と思い、地域状況を改めて知ることに立ち返りました。
障害者の把握を現地の人たちと始めた当初、自営や会議に参加している人たちの姿が目立ちました。たとえば、ポリオによる肢体不自由のあるおばさんと出会いました。
私「これは何を作ってるんですか?」
おばさん「足ふきマットだよ。」
私「何が材料ですか?」「誰が取ってくるんですか?」
おばさん「バナナの木の部位を乾かして作ってるんだよ。ほれ、触ってみ。」「わたしゃ動けないから、そこにいる姉が取ってきてくれるの」
私「作ったもので何をするんですか?」
おばさん「姉に車椅子(手押しタイプ)を押してもらって、村を回って売るのよ。」
私「この一週間でどこで、何個売ったんですか?」
おばさん「○○と△△に売れたから、400ルピー。うふふ。」
まだファシリテーションとまでには至らなかったものの、「いつから」、「どこで習得したのか」など、事実質問を心がけながら状況を知っていきました。他にも、魚売り、ココナッツ取り、編み物、市場での野菜売り、宝くじ売り、日用品作りなどをする、様々な障害者と出会いました。
そのような状況把握や活動について、活動のパートナーである村役場の担当官とよく話をしてました。
私「この数ヶ月間、ミス(担当官の敬称)や住民ボランティアと障害者宅を回らせてもらって、たくさん学ばせてもらいました。自営やっている人も多いんですね。」
担当官「そうね、テル・マハッタヤー(テルさんの意味)。でも、貧しくて、ずっと家にいる人もたくさんいるのよね…。どうしたら良いかしらね。」
私「…この地図で言うと、どこの村は回り終え、どこの村をまだ回っていないんですか、ミス?」
担当官「そうねぇ(地図の上に印をつけていく)。こことここは奥地で、まだ住民ボランティアも登録できてなくて、私もまだ行けていないの。行かなきゃ。来週木曜に時間があるから行ってみましょうか、テル・マハッタヤー。」
彼女らと一緒に巡回すると、これまで知らなかった層の人たちと出会いました。座敷牢のような小屋に閉じ込められている人、鎖につながれた青年…。そして、家族に「なぜ?」とは聞かず、「いつから?」「何があったのですか?」などから聞くことが重要でした。思わず「なぜ」を聞いてしまい家族から“言い訳”を引き出してしまうこともありましたが…。
その後の活動は、またのお楽しみに!
巡回中の写真 |
(ボランティア 東田全央)