2019年7月10日水曜日

セネガル研修「このヤシの木、なにか変?!」

ムラのミライ和田によるセネガル研修のワンシーンをご紹介しています!

村のある畑で。
和田「この畑に3本のヤシの木があります。よく見ると1本は他の2本とは違います。
種類が違うわけではなく、発育も高さもほとんど同じです。一体何が違うのでしょうか。」

研修生たちは研修最初のこの質問に不意を突かれながらも、考え始めます。
遠くからでは分からないのでヤシの木のところまで行って、3本の木を上から下まで観察します。

研修生「中央の一本だけ、幹の下の部分の形が違う。まっすぐではなく、膨れている。」
別の研修生「木の根がしっかりと地中に埋まっていない。」

和田「それはどういう意味かな?」

研修生「地面がなくなった?」
和田「そう、つまり地表は以前はもっと上にあったといういうことだ。
それが、いつのことかは知らないが、雨水などで土の表面が削られたんだ。」

「では、この畑にあるもの、利用できるものを使って、土を守る計画を作ってみましょう。」

和田が投げかけたこの課題により、研修生たちによる熱い議論が始まるのでした。
研修生1「畑のここに、この方向で小さな土手を作って、植物を植えるんだ。」
研修生2「いやいや、雨はこっちの方角から流れてくるから、この方向に植えないとダメだよ。」
研修生3「いやいや、ここにも何か対策をしたほうがいいんじゃないの?」

とにかく熱い議論でした!


そんなこんなで研修も終わりに近づいた頃。
「どうして私たちは畑でこの研修をしたのか分かる?」と和田。

和田「それはね、畑で起きている現実を知るため。土の声を聴くためだよ。
もしあなたたち農家と土の関係がよい関係なら、土は満足している、そう言ってくるんだ。けれど、時には土の悲しみも聞こえてくる。
あなたたちも畑の土と対話してごらん。土は喜んでいるかなと。」

研修生たちは苦笑いしていましたが、農業には土の存在が欠かせない。土の状態によって農業が左右されます。その土を労わるのか、痛めつけるのか、ということを問われている気がしました。

そして最後に、
「今から2~3年後には研修でやったことを実践しているのを、見に来てください。」
そういった研修生の言葉が印象的でした。

数年後に良い土と水を蓄えた畑になるように、研修生たちは何を実践していくのでしょうか。楽しみにしましょう。

(セネガル事務所 菊池 綾乃)





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