2023年3月22日水曜日

村でサヤインゲン栽培についての聞き取り4

以前「認定トレーナー・前川香子のチェックポイント」とZoomセッションでサヤインゲン栽培の聞き取りについてアドバイスをいただきました。

以前の記事
村でサヤインゲン栽培についての聞き取り1
村でサヤインゲン栽培についての聞き取り2
村でサヤインゲン栽培についての聞き取り3


今回は、その後Aさんに追加で聞き取りをしたときの様子をご紹介します。

前回の聞き取りでは、昨年2月末に植えたサヤインゲン(種1kg分)を4月18日に収穫するという話だったので、今回はその結果(出荷量など)を確認しました。
今回は約10分と短い時間でのやりとりになりました。

私:4月18日から収穫と言ってた分は、全部で何回収穫した?
A:5回。あまり(量が)多くなかった。1回で20kgぐらいの収穫だった。
私:1回目の収穫も20kgだった?
A:1回目は大体(量が)多いよ。
私:1回目の量は覚えてる?
A:1回目は50キロで、2回目からはだんだん減っていった。
私:その時の買取価格は?
A:1キロ20バーツだった。
私:1回目50キロということは、(出荷額)1000バーツぐらい?
A:そう。それからは2回目800バーツ、3回目600バーツ、4回目400バーツちょっと、5回目は400バーツだった。
私:合計で3200バーツぐらいだね。
A:本当は良く育てば10回ぐらい収穫できるんだよ。(Aさんが) Cさんの畑に植えたときは1回目(の出荷額が)2000バーツぐらいになった。
私:それは何月?
A:6月。4月の収穫分は田んぼに植えた。畑に植えた方が本当は良く育つんだよ。
私:世話は同じようにした?
A:そう。
私:6月に植えた畑には前にも植えたことある?
A:初めてだった。2月末に田んぼに植えたのもその時が初めてだった。

サヤインゲン、花
出典:Flickr(Photo by:Forest and Kim Starr


私:2月に植えた分は育ちが良くなかったって言ってたけど、それは葉が付かなかったとか?どういう状態?
A:虫が根っこを食べちゃったんだよ。
私:2月に田んぼの脇に植えたサヤインゲンに付いた虫と同じ?
A:そうそう。最初は順調に育ってたけど、そのうち苗1本ずつ虫がついて(順番に)枯れていった。
私:どれくらい?半分ぐらい?
A:半分ぐらい枯れた。
私:それは多かったね
A:うん。もし枯れなかったら、本当はもっと収穫できてたな。
私:枯れたときは農薬撒いたりした?
A:何もしなかった。使ったとしても結果が出ないからそのまま放っておいた。
私:今後、またサヤインゲンを植える予定なの?
A:そのつもりだけど、まだ種をもらってない。
私:いつ(種を)もらう予定?
A:(今年)2月に植えるつもり
  (→種は蒔く1ヶ月前に王室プロジェクトの会議に出席して申請するシステム)
私:どこに植える?
A:まだわからない、多分Cさんの畑の下のところかな。

「世話は同じようにした?」は、曖昧な聞き方になってしまったなと感じました。
時間はかかりますが、6月は種何kg分植えたかや、作業の仕方などを順に聞いて2月と何か違いがあったか確認するのが良いでしょうか。

結果的に4月収穫分の出荷額は3200バーツということでした。
(前回の聞き取りによると投資額は500バーツ+α、植えてから約2ヶ月で収穫)

赤字は出ていませんが、前回の聞き取りではだいたいいつも種1kgあたり合計1万バーツ前後の出荷額になるとAさんが話していたため、それに比べると今回の出荷額は通常の3分の1程度だったことになります。

地域全体でサヤインゲンが枯れていた時期だったため、Aさんのサヤインゲン栽培に特別な問題があったわけではないかもしれません。
ただ枯れていってる最中に何も対策を取らなかったと話していたので、本当に効果的な対応策が無いのか、今後のためにも追って確認しておくといいかなと思いました。

寺田華恵さん
メタファシリテーション講座修了生/Chiku ChikuTong Tong (ちくちくトントン)