対話型ファシリテーションの講座を学生向けに行うことになり、せっかくのなので仲の良い友達を誘おうと思い、
「久しぶりに飲みに行こうや」とLINEをし、居酒屋に行きました。
ただ仲がいいから誘ったというだけでなく、実は以前飲みに行ったときに、彼自身が途上国でのフィールドワークでの仕方について悩んでいたということがあったからです。
ちなみに彼は今も学生国際協力団体の代表を務め、年に二回実際に途上国の現場に行き活動を行っています。
彼の活動が少しでも良くなるなにかになればと思いもあり飲みに誘いました
居酒屋に着いて、いつもと変わらず、はじめはお互いの学校の話やプライベートの話等をして盛り上がりました。
久しぶりに会ったということもあり、結構な時間話していました。
それからは徐々にそれぞれの活動の話になりました。
私も以前学生団体の代表をしていたので、彼とはだいたい自分の活動の話になっていきます。
団体の活動での悩みやこれからの方針などを聞いた後に、来月のスタディーツアーで現地を訪れると言っていたのでその内容を聞こうと思い、質問を始めました
いついくの?どこ行くの?どこの村に行くの? そこで何するの?
といった質問からはじめ、スタディーツアーの内容を把握していきました
いい感じに話が進み、どういったことをするのかつかめたところで 偶然彼から今僕がどんな活動をしているのか?と聞かれました…
聞かれてしまったので、ムラのミライの活動と、その中で自分がどういうことをしているのか説明しました。
そのあと、事前に対話型ファシリテーション入門講座のことを自分が言ってしまっていたからか、彼からその内容について聞かれました。
講座の内容を話していく中で、気付けば事実質問の仕方や、自分のインドでのフィールドワークの経験を話していました。
自分がインドに行ったときに、村の人に「学校はどうですか?」といった、支援者・被支援者といった力関係を生み出しこちらの期待に沿うような答えを求める質問をしたり、「子どもが休むのはなんでですか?」といった、相手の考えを聞く質問をして、事実やホンマのことに迫ることが出来なかったという経験を話していました。(その後日談はこちら)
自分が「なぜ?」や「どう思いますか?」といった質問をしたことによる失敗話をしていました。
そうこうしているうちに、彼の中で対話型ファシリテーションや事実質問についてだいたい理解できたのか、
「ホンマや…」
「自分が今までやってきたことってなんやったんやろ…」
という言葉が飛び出しました。
まさに核心をつかれたかのような感じでした。
さっきまでの元気が明らかになくなったことに気づいた僕は、「これはやばい」と思い必死にフォローしました。
彼自身は講座に来る気満々だったので、「ちょっと質問の仕方を変えるだけだし、シンプルで簡単だから練習したらすぐできるようになるから大丈夫!」と伝えました。
まあ彼はそんなへこむタイプではないので、帰るときはいつもどおりの調子を取り戻してくれていました。
そんなこんなで飲み会は終了しました。
駅で別れてから、一人、電車の中でさっきの会話の内容を自然と思い出していました。
プライベートの話やくだらない話、それぞれの活動の話やら……そう思い出している中で彼の最後の反応から、ひとつのことを思いました。
いかに相手のセルフエスティーム(自尊感情)を下げないよう、対話型ファシリテーションを普及できるかということでした。
この日の彼の反応を見ても、自分の経験からも、この手法は核心をついています。
まさに「目からうろこ」です。
だからこそ、伝えようによっては、どこか今までの自分のやってきたことを否定されているような感情を抱かせたり、今までの自分に絶望させるようなことにもなりかねない と感じました。
彼とは十分に信頼関係を構築できているので、問題はなかったのですが 初対面の人や十分に関係を構築できていない人であれば、セルフエスティームを下げる危険性は高まります。
対話型ファシリテーションそのものがセルフエスティームを上げるものであるのに、その技法を普及するプロセスでセルフエスティームを下げるようなことがあったらだめだな、と感じ、自分の中で反省しました………
講座を企画するに当たって、なにか大事なことに気付かされた気がしました。
(ムラのミライ インターン 土居 誠)
→この本をそっとプレゼントする・・・というのが、一番カンタンな普及方法?
「久しぶりに飲みに行こうや」とLINEをし、居酒屋に行きました。
ただ仲がいいから誘ったというだけでなく、実は以前飲みに行ったときに、彼自身が途上国でのフィールドワークでの仕方について悩んでいたということがあったからです。
ちなみに彼は今も学生国際協力団体の代表を務め、年に二回実際に途上国の現場に行き活動を行っています。
彼の活動が少しでも良くなるなにかになればと思いもあり飲みに誘いました
居酒屋に着いて、いつもと変わらず、はじめはお互いの学校の話やプライベートの話等をして盛り上がりました。
久しぶりに会ったということもあり、結構な時間話していました。
それからは徐々にそれぞれの活動の話になりました。
私も以前学生団体の代表をしていたので、彼とはだいたい自分の活動の話になっていきます。
団体の活動での悩みやこれからの方針などを聞いた後に、来月のスタディーツアーで現地を訪れると言っていたのでその内容を聞こうと思い、質問を始めました
いついくの?どこ行くの?どこの村に行くの? そこで何するの?
といった質問からはじめ、スタディーツアーの内容を把握していきました
いい感じに話が進み、どういったことをするのかつかめたところで 偶然彼から今僕がどんな活動をしているのか?と聞かれました…
聞かれてしまったので、ムラのミライの活動と、その中で自分がどういうことをしているのか説明しました。
そのあと、事前に対話型ファシリテーション入門講座のことを自分が言ってしまっていたからか、彼からその内容について聞かれました。
講座の内容を話していく中で、気付けば事実質問の仕方や、自分のインドでのフィールドワークの経験を話していました。
自分がインドに行ったときに、村の人に「学校はどうですか?」といった、支援者・被支援者といった力関係を生み出しこちらの期待に沿うような答えを求める質問をしたり、「子どもが休むのはなんでですか?」といった、相手の考えを聞く質問をして、事実やホンマのことに迫ることが出来なかったという経験を話していました。(その後日談はこちら)
自分が「なぜ?」や「どう思いますか?」といった質問をしたことによる失敗話をしていました。
そうこうしているうちに、彼の中で対話型ファシリテーションや事実質問についてだいたい理解できたのか、
「ホンマや…」
「自分が今までやってきたことってなんやったんやろ…」
という言葉が飛び出しました。
まさに核心をつかれたかのような感じでした。
さっきまでの元気が明らかになくなったことに気づいた僕は、「これはやばい」と思い必死にフォローしました。
彼自身は講座に来る気満々だったので、「ちょっと質問の仕方を変えるだけだし、シンプルで簡単だから練習したらすぐできるようになるから大丈夫!」と伝えました。
まあ彼はそんなへこむタイプではないので、帰るときはいつもどおりの調子を取り戻してくれていました。
そんなこんなで飲み会は終了しました。
駅で別れてから、一人、電車の中でさっきの会話の内容を自然と思い出していました。
プライベートの話やくだらない話、それぞれの活動の話やら……そう思い出している中で彼の最後の反応から、ひとつのことを思いました。
いかに相手のセルフエスティーム(自尊感情)を下げないよう、対話型ファシリテーションを普及できるかということでした。
この日の彼の反応を見ても、自分の経験からも、この手法は核心をついています。
まさに「目からうろこ」です。
だからこそ、伝えようによっては、どこか今までの自分のやってきたことを否定されているような感情を抱かせたり、今までの自分に絶望させるようなことにもなりかねない と感じました。
彼とは十分に信頼関係を構築できているので、問題はなかったのですが 初対面の人や十分に関係を構築できていない人であれば、セルフエスティームを下げる危険性は高まります。
対話型ファシリテーションそのものがセルフエスティームを上げるものであるのに、その技法を普及するプロセスでセルフエスティームを下げるようなことがあったらだめだな、と感じ、自分の中で反省しました………
講座を企画するに当たって、なにか大事なことに気付かされた気がしました。
(ムラのミライ インターン 土居 誠)
→この本をそっとプレゼントする・・・というのが、一番カンタンな普及方法?