「残念ながら、昨日の皆さんのインタビューは、相手の言ったことをそのまま事実と捉えていました。すなわち相手の『考え』と『事実』を混同しているのです。例えば『水が十分でない』『収入が十分でない』という村の人の言葉です。
あなたたちの役割は村の人たちに『十分だ・十分でないとは実際どういうことなのか』を気づいてもらうことです。それが出来ず、村人の言う『十分でない』を事実と混同し、その十分でないモノやサービスを村人に与えるだけなら、村に行く必要は全くありません。」
最終日朝から和田節が炸裂しています。「村に行く必要は全くない」という言葉がグサッと胸に突き刺さった参加者はどれだけいたでしょうか。
今回の3日間の研修の次の講座となる基礎講座IIは、参加者が現場で今回習ったこととを実践した後の話になるのですが、さて今後カンボジアから次は基礎講座IIを学びたいというリクエストは届くでしょうか。
最後に参加者の方から頂いたコメントをご紹介します。
●とても100%分かったとは思えないが、フィールドで実践して、同僚にも伝えたいです。(カンボジア人男性)
●村の人と本当の課題を見つける時に事実質問を使ってみたいです。(カンボジア人男性)
●どうやって事実質問だけで対話を続けたら良いかフィールドで困ったけど、事実質問で相手のストーリーが垣間見えた時はすごく嬉しかったです。(日本人男性)
●事実質問がすごく難しいことが分かりました。もっと私の事実質問に対するフィードバックが得られる良かったですし、和田さんと村の人との対話も見たかったです。(日本人女性)
こんなコメントをいただくと、なんだかまたプノンペンの皆さんに会えそうな気がしてきました。
さてアシスタントの原ですが、和田からの突然の指示を巧みに受けたり、避けたりしながら、細心の注意を払い、神経を張り詰めてアシスタントとして研修に参加した反動で、すっかり3日間で食べ過ぎてしまいました。
最後にこの研修を全面的サポートしてくださったJNNCの世話役の皆さん、そしてJICAカンボジア事務所JICA-NGOデスクのスタッフの方に心よりお礼申し上げます。
[1] これを読まれた方で、「村に行く必要は全くありません」という和田の言葉が、魚の骨のように喉に刺さって気になって仕方ないという人は、ぜひ基礎講座(http://muranomirai.org/basictrg201605)にご参加ください。
(原 康子 ムラノミライ認定メタファシリテーション講師)
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