2017年3月28日火曜日

高校でのメタファシリテーション

職場でのメタファシリテーション体験談です。
私は普段、岐阜県にて高校教師をしています。

ある日、担任する女子生徒(Aさん)が泣きながら「席を替えてもらいたい」と申し出たことがありました。

私は早速ここでメタファシリテーションを使ってみることにしました。

「いつから悩んでいたか」「だれが周りにいるか」など5つの疑問詞を使って事実質問を投げかけていったのです。

そのうちAさんの周りを囲むように男子生徒が座っていた実態と、男子生徒に嫌がらせをされたわけではないが、Aさんが男子生徒に対して強い苦手意識を持っていた事実が浮き彫りになりました。

さらに「一番初めに男子生徒が苦手だと感じるようになったのはいつだったか」という彼女の過去を時系列で掘り下げて事実質問をしていくと、中学校2年生の時に、男子生徒にいじめられていたことを泣きながら話しはじめ、その時、担任はもちろんのこと、クラス全体を巻き込んで大々的に席替えが行われた、という事実が見えてきました。

事実質問により、彼女がなぜ泣きながら席替えを訴えに来たのか、その理由が分かったのです。
なぜ、と聞いていないのに確信に迫ることができた初めての経験でした。

その後、彼女は「目が悪い」という理由で一番前の席限定で席替えをすることになり、いつ話すか、クラスでの話し方や伝え方を綿密に彼女と相談をし、次の日には、晴れて彼女は男子生徒に囲まれた席から離れることができたのでした。
(さらには一番前の列がいやだった生徒は、彼女が座っていた前から4番目の列に替われて幸せそうでした。)



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