2015年3月3日火曜日

事実質問ならぬ、事実返答!?

ムラのミライが対話型ファシリテーションの手法を広めているとは言え、
世界にはまだこの手法を知らない人がたくさんいます。
こうしている瞬間も、世界中で空中戦が繰り広げられています。

「最近どう?」「仕事は順調?」「大学生活は楽しい?」
「最近恋人できたんだってね。どんな感じなの?」

あちこちで空中戦が行われているからこそ、
私たちは空中戦を仕掛けてくる相手から多くのことを学ぶことが出来ます。
曖昧な質問に曖昧な答えを返せば、そのまま曖昧な会話が展開していきます。
しかし、そこで具体的な答えを返せば、そのあとの会話も具体的になっていくのです。

例えば、
「彼氏とはいつもどんな感じなの?」という質問に対して、
. 「まぁ仲良くやってるよ。」
. 「昨日はお互い読書しながら一緒にいるだけだったよ。
先週は映画見に行ったし、まぁ仲良くやってるよ」
という2つの返答を考えてみましょう。

. のように答えた場合、相手のコメントも無難なものになることが予想されます。
「それはなによりだね。けんかとかはしないの?」といったところです。
あまり触れてほしくないのかな...と、次の話題を考えた方がいい時もあるかもしれません。

. のように答えた場合、具体的なコメントを返せる範囲は無限に広がります。
「君は何の本を読んでいたの?」「彼氏は何の本を読んでいたの?」
「映画は何を見たの?」「自分も最近本を読んだ/映画を観たよ」などなど。
ひとつのやり取りから、どんどん会話が膨らみます。

このように、空中戦による質問でも、事実による返答をすることで、
相手も会話しやすくなり、具体的な情報を交換することが出来るのです。
ちょっとした工夫で、お互いの理解も深まるのではないでしょうか。

今回私がお伝えしたかったのは、
事実質問の練習の場は自分が質問するときだけではないということです。

空中戦や地上戦という概念を知ったところで、
いきなり事実質問だけで質問を構成するのが難しいように、
そもそもこの概念を知らない人はもっと会話に苦労している、
または何も考えず、ただ喋っているのではないでしょうか。

「いつもは~?」タイプの答えづらい質問にムッとするのではなく、
曖昧な質問を具体的なものに変換しながら、
相手を地上戦に引きずり込む一石二鳥の練習法。ぜひお試しあれ!


2014年度インターン 川島)