2016年3月8日火曜日

経済学部で何勉強しとるの?

2016年2月からムラのミライ関西事務所インターンの野村有希です。
インターンをしている中での気づきについて書きたいと思います。


インターンを始めた当初、私は「メタファシリテーションは、なぜ・どうしてを使わずに事実を引き出せる方法だ」という印象を強く持っていました。
でも、インターンを始めて数日のうちに、何度も耳に(目に)するセルフエスティームという言葉とメタファシリテーションとの関連が気になってきました。

インターン初日にワンワールドフェステイバル(関西で最も大きな国際協力の催し)の用意をしていて、ムラのミライブースでクイズをするのでスタッフと来場者になって練習してみよう、となりました。

そのクイズの説明や解説の中にセルフエスティームという言葉が。
「相手の持ち物や身近なものをほめることは相手のセルフエスティーム(自尊心)を上げることができ、相手の心を開き信頼関係を築く入り口となる」

最近読みだした「対話型ファシリテーションの手ほどき」という本にも
「簡単な事実質問に答えているうちに、相手の自己肯定感(セルフエスティーム)が高まり、自然、互いの心が開かれてくるのです。」
と書かれている。





実は最初に対話型ファシリテーション入門セミナーに参加したときは、質問の仕方に感動し、セルフエスティームのことをはっきり認識していませんでした。

その後、インターン生として2度3度と参加したセミナー。
講師たちがセルフエスティームという言葉を使っています。

確かにセルフエスティームが高まれば気分がいいかもしれないな・・・。
どうやらこれは重要らしいと思い始め、気づけば会話をしていてもセルフエスティームの文字が頭の中をぐるぐるしていました。

そんな中、先日アシスタントとして参加した入門セミナーでのことです。

私はうろうろしながら、3人1組で事実質問の練習をしている参加者のみなさんのやりとりを観察していました。
練習のテーマは、
”今日なぜこのセミナーに参加したのかについて、なぜを使わずに聞く”
というもの。

10分間の練習後、グループ内で感想をシェアしていました。そのとき、質問される役だった方が
「事実質問をされて答える側は事実を答えているから、家に帰ってから”こう言えば良かった””こっちを答えれば良かった”と悔やむことがないと思いました。」
と言われたのを聞いて、

(これ、セルフエスティームを下げてないってことや・・・!)
(じゃあ、うまく受け答えできへんだと思ったときはセルフエスティームが下がっとったのか!)
と思いました。
(三重県鳥羽市出身のため相差弁で失礼します)


私の場合、親戚や周りの人に
「経済学部で何勉強しとるの?」
と聞かれると、
(ああきた・・・経済あんまり好きじゃなくなったんやけどそれ説明・・・違うな、そんなんいうとアレやろし、でも適当言ってつっこまれても困る・・・)
と考えた末、結局
「えーっと・・・経済です。」
「え、うん・・・?」
「経済・・・ですね」
「そうか・・・」
みたいになることがよくあります。
勉強していれば答えられて当然なのかもしれませんが・・・。

こんなときの会話は、思い出すと「はあ~・・・」とため息をついてしまう苦い記憶です。


それがこの発見で
「事実質問がうまくできるようになれば相手にこういう思いをさせずに対話できるのか」
と何かうれしいような、自分のコミュニケーションを改善するヒントになりました。

また、事実質問でセルフエスティームを高めて相手の心を開き、信頼関係を築くことがメタファシリテーションの要素のひとつだと実感しました。


(ムラのミライ インターン 野村有希







読み切り形式でどこからでも読める、対話型ファシリテーションの入門本。
対話型ファシリテーションの手ほどき」 (700円+税 2015年12月発行)


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