2018年6月8日金曜日

空っぽ会議のもどかしい経験

アイタタタ…
これは私が「途上国の人々との話し方」を読み進めている時に思わず出そうになった心の声です。

以下、「途上国の人々との話し方」より一部抜粋;

…仲間同士のうわさ話や真面目な会議など、他者同士のやり取りを第三者的に観察するよう心がけた。すると、最初に誰かが、事実に基づかないがもっともらしく聞こえる「考え」や「意見」などを語り始め、今度はそれを受けて他の誰かが賛同したり反論したりするが、これまた自分の考えを語っているにすぎないというパターンがあまりに多いことに気がついた。…パーセプションとパーセプションの応酬が華々しく始まり、地に足のつかない話し合いが果てしなく続くことになる。…このような上滑りするやり取り、抽象的で観念的、実りのない議論のための議論を、「空中戦」と呼ぶ。それに対して、地に足の着いたやり取りを「地上戦」と呼ぶ…つまり、常に事実に基づいて進められるやり取りである。

(「途上国の人々との話し方」pp40より)

アイタタタ…アイタタタ…
すぐに思い当たる光景が浮かんできました。

「何か改善していきたい点はありますか?」
皆さんが一度は聞いたことのある質問かもしれません。
私も何度か大学や委員会のミーティングで耳にしたことがあります。
例えば、学期初めの活動方針に関する会議に収集された時。
この問いを受けても誰も発言する人はいません。何か言わなければ、と焦った私は「空中戦」ファイターになり、問題らしきこと、にどことなく聞こえる過去の経験をフル装備。そして、数撃ちゃ当たる方式で自分の言いたいことばかり出てくるマシンガンを口に設置して、いざ「話し合い」に挑み始めました。

-役割分担を変えなければ一部の人の負担になっているのではないか
-継続のために、新規参加者を募っていかなければならないのではないか

などなど…これらは、ただの思い付きです。

地上戦にするならば、例えば「課題について誰かに話したことがありますか?」と聞くことが出来るかもしれません。
もしミーティングの参加者であれば「私は○○の改善のために△△をしました。皆さん他に取り組まれたことはありますか?」と返すことで、装備をつけずに、空中戦に巻き込まれずに済んだかもしれません。

本音を聞き出しリアルを見つめるためには、装備もマシンガンも取り払った丸裸の状態にならねば、と気付くことが出来ました。そして、装備に取って代わる道具を、メタファシリテーションの技術を身につけられるよう、もっともっと学んでいきたいです。





(野片真美 ムラのミライ インターン)


 

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