2018年6月1日金曜日

子育て×メタファシ講座レビュー後編:参加者の声「困っていない本人に行動をさせる方法ってあるの?」

ムラのミライのメタファシリテーションの講座には何度も参加しています。最初は力んで話す相手の「問題解決」の糸口を導き出そう!などと思っていましたが。繰り返す内にそんな力も抜け、今では楽に会話の中にメタファシリテーションを取り入れられるようになってきました。それでも、いつもうまくいくわけでなく、試行錯誤の連続です。

我が家の「困りごと」を講座でシェア
4月のステップアップ講座では、私の困りごと「3年生のわが子(T)がパジャマを片付けらない」を課題に、参加者みんなで解決法を探りました。その中で「T君が一人でできることはあるの?」との質問がありました。思い返してみると、Tは晩御飯のときのテーブルの片付けとお箸等を並べることに関しては自主的にやっています。それが、パジャマとなるとできない…。もしかして、夕飯の用意はルーチンになっていのではないか、それならパジャマもルーチンにすればいいのでは?という仮説に行き当たりました。

パジャマ問題の根本的な問題は?
では、どうすればいいのか…。参加者からは、パジャマの片付け場所が定まっていないのか、それとも服を着がえる場所が定まっていないのか、そもそもパジャマを片付けないと本人が困るという意識がないのかなど次々に質問が出ました。たしかに、夕飯時にテーブルを片付けないと夕飯にありつけないので、片付けのモチベーションは、晩御飯そのもの。それとは違い、パジャマは放置しても本人は困らないので、片付ける気も起らないのではないか。

困っていない本人に行動をさせる方法ってあるの?
 話を進めていくと、参加者の一人が「片付けたらご褒美をあげたら?」と提案してくれました。子どもにご褒美を与えるやり方は単純だけれど、本当に効果があるのかどうか…という私に対して、講師からは「本人は問題だと思っていなくても、課題を提示して一緒に解決しようと促すことで、本人のやる気が出るものです。解決法を導きだしたのは「自分」だという意識が芽生えたら行動を起こしますよ」と助言がありました。そこで、Tが以前から大好きなシール貼りをご褒美にすることにしました。

シール一枚で嬉々としてパジャマを片付けるT
 家に帰って話をしてみると、想像通り!想像以上!にシールを貼るということに興味を持ち、すぐにシールの台紙を自分で描いてくれました。そして、翌朝…。起きて来て、真っ先にパジャマを片付けて、早速シールを台紙に貼っていました。そこから、毎日、毎日、パジャマ片付けは続きました。時に忘れることがありましたが、私が「今日はシール貼ったの?」というだけで、「あ!」という顔をしてそそくさとパジャマを片付けてくれます。なんともまぁ。シール作戦をするまでは、「パジャマを片付けなさい!」「捨てるよ!」と怒りモードのことも多かった私でしたが、あれから2か月間、一度も声を張り上げていません。

そして、この原稿を書きながら、シールの台紙を見てみました。あれれ、2か月経っているはずが21日までしかシールがない! 今となっては、シールを貼ることがモチベーションではなくて、きちんとパジャマ片付けがルーチンになっているようです。すごい! さて、私も欲が出てきました。次は「パジャマをたたんで、ボックスに片付ける」という課題を解決できるかな~。シールではないご褒美が必要かな。何か考えてみたいと思います。
メタファシリテーション、楽しい!

(大和 陽子 a little)
*ムラのミライでは、a littleという兵庫県西宮市にある家事・子育て支援の団体(会員制)と一緒に、2017年7月、10月、2018年3月とメタファシリテーションを子育て中の方にご紹介する講座を開催しました。2018年4月からは、a littleとムラのミライのコラボレーションで、「女性の健やかな心と体サポートプロジェクト」を3年間の予定で始まっています。
*a little ホームページhttp://alittle.sakura.ne.jp/wp/


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